社協だより No.236
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生活相談の事例より Aさん(女性)は、15歳の息子と二人暮らしです。Aさんは数年前に統合失調症と診断されてから長時間の仕事が難しくなり、福祉サービスを利用するための相談を社協職員にしていました。その中で職員は、Aさんの息子が高校に進学することができず、幼い頃からの夢をあきらめなければならないことを知り、支援の在り方を検討しました。 Aさんは現在、生活保護を受給しながら、体調に合わせて仕事をしています。しかし、最近無理をして働き、体調を崩すことが増えていました。 ある日の相談で、Aさんは「もっと働いて収入を増やしたい」と言いました。なぜ、増やしたいのかと聞くと「息子が公立高校に不合格になり、お金が必要になったから」と答えました。 市の生活保護の担当者からも、学費を考えると公立高校進学以外の道はないと言われていました。でもAさんには、何とか自分が働いて息子を進学させてやりたいという思いがありました。 息子は、Aさんと料理をすることが好きで、将来は「調理師になりたい」という夢を持っていました。 夢を叶えるためには、いくつかの選択肢がありましたが、家庭の事情やAさんの病気のことを考え、息子は比較的お金のかからない公立高校への進学を目指していました。 しかし、残された道は専門学校進学しかなくなったため、金銭的に余裕のないAさん親子は、将来の夢をあきらめかけていました。Aさんの困りごと息子の進路Aさんの困りごと息子の進路 この話を聞いた社協職員は、今の状況でも息子に意欲があれば専門学校(高等課程)に進学できる可能性があるとAさんに伝えました。社協が実施する教育支援資金を活用すれば、進学に必要な資金を借り入れできるからです。 この話を聞いたAさんは、思ってもみなかった制度があることを知り、すぐに息子と相談し、専門学校進学に向けて手続きを始めました。 Aさんと一緒に相談に来た息子は、「調理師になって独立し、母を楽にさせてやりたい」とイキイキ話してくれました。 この制度を活用したことで、4月からAさんの息子は専門学校へ進学でき、夢への第一歩を踏み出すことができました。また、自分がもっと働くことができれば…と悩んでいたAさんにも希望の光が見えたのです。 一つの生活相談から、家庭の事情で夢をあきらめなければならなかった親子を支援することができました。福祉の制度やサービスはまだまだ知られていないことが多くあります。 社協は、Aさん親子のように、相談者の悩みや困りごとに寄り添い、適切にサービスを提供し、安心して生活できるようサポートしていきます。生活福祉資金(教育支援資金)の活用支援を通して生活福祉資金(教育支援資金)の活用支援を通して 学費の捻出が困難な低所得世帯の学生に、高等学校や専門学校、大学等への入学または在学中に必要な費用を貸し付け、その就学や将来の就労を支援する制度です。 貸し付けには条件があります。詳しくは社協までお問い合わせください。 問合先 加古川市社会福祉協議会 生活・相談係 TEL 079(424)4318(代)生活福祉資金 (教育支援資金)
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